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日々想うの事
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だったなあ、今回の話は。ねたばれってほどでもないので隠しませんが、以下感想。
空知はほんとに人と人との、偽善的でないお洒落でもない、太く逞しい関係性を描くのがうまいなあ。ストーリー展開は普段から強引だったり有無を言わせずギャグで押し切る感じだったりするけど、こういう人と人との(今回は犬だけど)根底にある強く切ない関係性の描き方は、力強くてすごいなあと思います。

そして総括。以下は今回のシリーズのねたばれを含みます。

今回のお話は、母子冒険記というよりも神楽ちゃんの成長記だったんだなと思いました。桂はそれを助け見守る役目。始めから読み返してみると、神楽ちゃんの意志である“犬をおじいさんに会わせてあげる”ということについて、桂は陰に日向に助け見守っていたなあと思った、本人がそれを意図していたかどうかは別としても。
瀕死の犬を瀕死のおじいさんに会わせるという、現実的に考えると極めて無茶なことについて、桂はまず現実の厳しさを正しく伝えた。それは命の脆さを骨身に沁みて知っている桂だからこそ言えたことなんだろな。人生の先輩としての言葉。
それを聞いた上で、神楽ちゃんはそれでも会わせてあげたいんだと言う。そんな神楽ちゃんの青く強い気持ちを桂は理解し、神楽ちゃんの意志に乗る形で自らも動く。
その後犬が星喰とわかり神楽ちゃんは一気にやる気をなくすけど、桂はやんわりと初志貫徹を促す。一度始めたことだから最後までやりなさいって暗に言ってる。
そして星吐たちが襲いかかってきて危機に陥るけど、桂は神楽ちゃんに当初の意志である“犬をおじさんに会わせる”ことをさせるため、(成功しなかったけど)自分が星吐を止めて神楽ちゃんに先に行かせようとする。
その後一旦神楽と桂は離れ、神楽ちゃんは自分一人で必死に戦う。神楽ちゃんはがんばるけど、それでもどうしても守りたいものを守りきれなくなったとき、桂は現れ、どうしても助けが必要なところだけ助ける。それは最低限の手助け、神楽ちゃんの意志を手伝うんじゃなくて神楽ちゃんそのものを守る。その後も神楽ちゃんは一人で戦う、“犬をおじいさんに会わせる”ことは神楽ちゃんがやりたくて始めたことだから。
そして神楽ちゃんは当初の意志を果たし、追悼の花を手向ける。今回の冒険を通して一回り大人になった神楽ちゃん。

新八の成長を助け見守るのが銀さんで、神楽ちゃんの成長を助け見守るのが桂なんだなあと思った。銀は神楽ちゃんに対してはやっぱどこか甘いというか、お父さんと娘みたくなっちゃうんだろうな。成長を助け見守るのはどこか厳しい姿勢も必要。今回のお話は銀じゃなく桂だからこそよかったと思いました。
こうして考えると、銀も桂も、次世代を育てる立場に立ってるのがすごくいい感じだなあと思います。二人ともすごく辛い過去を抱えてて、それでもなお、次世代を育み見守る眼差しを持っている。未来志向というか。
そう思うと晋ちゃんがやっぱり切ないなあ。ひとりまだ先生が死んだその時から動けずにいる。晋ちゃんが次世代を育む感じって想像がつかないもんね。悪く言うと子供のままなんだろうけど、そのくらい純粋で混じり気がないんだろうな。
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