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日々想うの事
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土方と桂についてここのところじっくり考えています。敵対する立場だけど、突き詰めていくとこの両者の存在に矛盾はないように思えてきた。並存可能というか。最終的にどちらかが倒れなければならないような関係性ではないよなと。そして考えていたらつらつらと長くなったので畳みます。

真選組は手近なレベルで民を護る。江戸には過激な攘夷浪士がたくさんいて(高杉派含む)、民の平和を脅かしている。真選組は今ここにある危機から民を護り、また瑣末な犯罪抑止力としての警察の存在意義も果たす。庶民レベルで必要な存在。真選組がいないと凶悪テロが跋扈してしまう。

桂は民の住まう国そのものを変革しようとしている。真選組のように民衆レベルで平和を保とうとしても、国の在り方そのものが腐敗している以上、いつかは限界が来る。天人の傀儡政権の下で人間が知らずのうちに搾取されてしまっている、民を護る機能を果たしていない国の在り方を、民を護れる国に変えようとしているのが桂。本当の意味で国を憂い、そのための犠牲を厭わない。その一方で過激浪士に対するブレーキ役ともなっており、民衆への配慮も欠かさない。だけど真の目的は今ここにある平和を護ることではなく、新しい平和の形を作り上げていくこと。

そう考えると、真選組はディフェンス型、桂はオフェンス型なんだろうなと。治安を護るのみで攻めないのが真選組。自分たちが幕府に所属する存在だから、所属する組織をどうこうすることはできない。今の立場で最大限やれることをやるしかない。桂は、護るだけでなく積極的に攻めていく。攻めていかないと、自分のゴールは守れても点を取ることはできない、現状は何も変わらない。変革者である桂がいないと真選組の護るべき平和もいずれは瓦解していく。だが護り専門の真選組がいないと今現在の治安が保てない。要するに両者は国の平和のために戦っているという点では共通。

だけど両者は敵同士。それはなぜか。真選組は治安を乱すもの全てを捕らえる。捕らえる相手に分け隔てがあってはならない。どんなに事情や理由があろうとも、ただ純粋に、治安に反する行為をしたという事実に基づいて職務を遂行していく。思想や事情に関わらず、治安を乱すもの全てを容赦なく取り締まるのが役目。真選組は裁くことはしない、何も考えずただ捕らえるのみ。だけどそうするからこそ存在意義があるとも言える。
問題は、真選組が幕府に所属する組織であるということ。幕府に対して刃を向けることができない。むしろ幕府に刃を向けるものに対し積極的に取り締まっていかなければならない。幕府が桂を追うのは、表向きは過去のテロ行為が罪状でも、真の理由は桂が幕府にとって脅威となる存在だから。幕府を倒し国を変えようとする、しかもいずれそれを実現し得る力を持っている、幕府にとって不都合な存在だから。真選組は幕府にうまく利用されているだけ。だから桂に幕府の狗と罵倒される。実は幕府が一番民の平和を奪っているものなのに、その幕府に所属しながら民の平和を護ろうと戦っている、存在に矛盾を孕んでいるのが真選組。いつかはこの矛盾に決着をつけないといけないと思うんだけどな、内輪揉めなんかやってないで。

思うのは、真選組の取り締まり対象はどう定められているんだろうなということ。攘夷活動全般を取り締まるとするのなら、たとえば反体制的な会合を行っただけでも取り締まるんだろうか、武力によるテロ行為をしていないとしても。もしそうだとすると思想と言論の自由の保障されていないすごい国だなあ。


アレ、土方と桂についての考察が真選組考になってる。まあいいや、また考えよう。
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